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ウェルビーイング経営とは?取り組みの企業事例やメリットを解説

2023年06月15日


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ウェルビーイング経営とは?

 

ウェルビーイング経営の注目度が世界各国で急上昇しているため、メディアでもよく取り上げられています。少しわかりにくいビジネス用語の代表でもありますが、キーポイントは“従業員の幸福”です。

 

日本の幸福度は世界ランキングでも137ヵ国中47位(2023年版)。不幸せというほど悲惨な結果ではないものの、G7では最下位でした。従業員の幸福度に直結するウェルビーイング経営こそ、今の日本にマッチする経営方法と言えそうです。

 

今回はウェルビーイング経営の意味や背景、メリットについて解説します。成功している企業事例も必読です。

 

ウェルビーイング(Well-Being経営)とは

ウェルビーイング経営の意味

ウェルビーイング経営とは、社員の心身が良好で社会的な面でも満たされた状態をめざす経営のあり方です。収入が高くても心身に無理を強いる働き方では、ハッピーな要素が少なくなってしまいます。

 

長時間労働や休日出勤を強いられる勤務状況が続けば精神的にも肉体的にも疲弊してしまい、社会的に貢献する余裕はありません。

 

社員がポジティブな気持ちで健康的に働ける環境や会社の社会貢献のため、労働環境を見直す動きが強まっています。

 

健康経営との違いは企業目線かどうか

「健康経営のこと?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。たしかに両者はよく似ています。

 

ただし厳密には「ウェルビーイング=健康経営」ではありません。健康経営も企業が持続的な成長をめざし、経営戦略として従業員の健康状態にも気を配る施策を実施します。

 

健康管理システムを取り入れるなど、健康に特化した具体的な取り組みに終始するのが特徴です。

 

一方ウェルビーイング経営は概念を指すところが、大きなちがいになります。さらにウェルビーイング経営は健康管理だけではなく、もっと多角的に従業員の幸福度を考え“Well-Being”な状態を目指すのが特徴です。

 

社会的な健康要素が加わる点も健康経営とは区別されるところです。

 

必要とされる社会的背景

企業がウェルビーイング経営を手腕として取り入れるようになったのは、導入せざるを得ない社会的背景も無視できません。

 

世界各国で働き方改革が進められ、新しい戦略が次々に登場しています。中小企業から大企業まで組織の規模にかかわらず、昔からのやり方では通用しない場面が多発している状況です。

 

海外は日本より起業率が高いので、優秀な人材は在学中にどんどん会社を設立してしまいます。

 

企業ブランドだけで有能な人材をつなぎ止めるのは、簡単ではありません。日本は海外ほど起業率こそ高くないものの、若い起業家に憧れるムーブメントは定期的に盛り上がっています。

 

とくに日本は世界でも1位2位を争う高齢社会で、働き手となる労働人口が減少し続けている問題を抱えています。

 

能力のある人材を集め定着してもらうためにも、企業のあり方を根本的に変える必要があります。

 

従業員を酷使して社会的評判を軽視すれば、ステークホルダーにそっぽを向かれてしまいます。利益だけをがむしゃらに追求する時代ではなくなりました。

 

ウェルビーイング経営を実現する3つのメリット

きれいごとだけでは経営は成り立ちません。利益が出なければ従業員に給与を支払うこともできなくなります。

 

ウェルビーイング経営は理念だけではなく、利益を追求する上でもメリットが多い戦略です。理念と利益をバランスよく追いやすい経営方法とも言われます。

 

モチベーション&エンゲージメントの向上

ウェルビーイング経営を実現すると、社員のモチベーションやエンゲージメントが向上します。

 

まわりの人間が次々に使い捨てられるような職場では、同僚のことを気づかう余裕もなく、愛社精神も芽生えません。

 

反対に、働きやすい職場なら心身のストレスも激減し社員同士もピリピリといがみ合うことが減るはずです。

 

人間関係がこじれて不要なトラブルが勃発することもなく、仕事に専念しやすくなるでしょう。

 

モチベーションや会社に貢献したい気持ちも高くなり、最高のパフォーマンスを引き出せます。強いられるのではなく、自発的に行動できるので働きがいも感じやすくなるでしょう。

 

組織の生産性の向上

従業員の意識が変わると、主体的に行動できるようになります。組織全体の生産性が向上するのは言うまでもありません。

 

無理やり酷使するような働かせ方では後々深刻なトラブルになるケースも多く、事故や不正、隠蔽問題も多発しがちです。

 

利益を一時的に上げても退職者が相次ぐ職場では引き継ぎもままならず、ブラック企業の噂を立てられかねません。

 

企業の信頼を守りながら生産性を上げられるところも、ウェルビーイング経営の大きなメリットです。

 

人材の確保

今はインターネットですぐに口コミが広まってしまうので、従業員を大切にしない企業はすぐに評判が悪くなってしまいます。

 

職場環境を整え口コミを有効活用すれば、働きやすい職場として評判になります。有能な人材も惹きつけやすくなるでしょう。

 

負のスパイラルとは反対の好循環が生まれ、業績も益々アップするはずです。

 

ウェルビーイング経営の取り組み企業5つの事例

ウェルビーイングを実践し、成功している企業の事例を具体的にピックアップしました。

 

Google LLC

グーグルは「社員のウェルビーイング(幸せ)を意識した経営をしている」という項目で1位を獲得しました。

 

実際グーグルは4年もの月日と何百万ドルという資金を投入し、心理的安全性が高い職場こそ従業員も心身の健康を維持しやすく、生産性も向上することを突き止めました。

 

このプロジェクトは世界各国から賞賛され、グーグルが従業員のことを真剣に考えていることが伝わりました。

 

他にも従業員同士が感謝し合えるよう社内ポイントを送り合う制度”ピアボーナス”も導入し、コミュニケーションの問題も成功させています。

 

トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車が提唱したのが、”幸せの量産”です。成果の追求を優先するのではなく幸せの追求が先で、結果として成果がついてくることが大切だと、社長みずから考えをオープンにしました。

 

トップがはっきり言ってくれることで、中間管理職も強引なノルマ達成を部下に強いるのが気まずくなるはずです。

 

楽天グループ株式会社

楽天もウェルビーイングを施策の中心に据えました。仲間、時間、空間のそれぞれに余白を設けることが大切だと定義し、各分野で余白を生むための取り組みを行っています。

 

たとえば空間に関してはサッカーコート一面ほどの広いスペースをつかい、会議室以外は壁やパネルを使わない設計を考案しました。

 

一体感と解放感を同時に得られる画期的なオフィス空間です。

 

株式会社丸井グループ

2016年からウェルビーイング経営へ積極的に取り組み、従業員1人1人の主体性を引き出すための“挙手制”も導入して話題になりました。

 

部署と名前を伏せ、作文だけで審査されるプロジェクトメンバーの審査方法など、斬新な戦略を実践しています。

 

積水ハウス株式会社

積水ハウスは「『わが家』を世界一幸せな場所にする」というビジョンをはっきりさせました。ビジョンを明確にすれば、従業員も共有しやすくなります。

 

また、幸せ調査をグループの全従業員に対して実施した取り組みも評価されました。結果も分析、公開しています。


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コラム執筆者

リスクモンスター株式会社 教育事業部
リスクモンスター株式会社 教育事業部

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