自律学習とは?社員が自律的に育成される具体的手法
2025年04月30日

最終更新日:2025年05月27日
社員の理想像は「指示待ち→自律型」人材へと移り変わっています。大企業が力を入れている“自律的学習による自律型人材の育成”は、常に人手が足りない中小企業にとっても、生き残りをかけた処方箋になるはずです。
今回は令和時代の人材戦略として、社員を自律的に育成する具体的な方法について解説しました。人材育成の方法をアップデートするきっかけになれば、幸いです。
“自律学習”についてシンプルに解説
自律型人材のニーズが高くなった影響で、自律学習を導入する企業が急増しています。
自律的学習とは
自律学習/自律的学習とは、自ら判断して行動できる自律型人材を育成するための学習方法です。
言われたことしかしない指示待ちの学習とは真逆で、学ぶ内容や量、学習計画の作成から成果の評価まで、自分自身で行うのが特徴です。
混同されがちな「自立学習」は単純に一人で学習に取り組むスタイルを指し、自律学習ほど主体性、セルフマネジメントの要素がありません。
自律学習は、すべての学習プロセスにおいて自発的に判断・行動するところが、今までの学習スタイルにはない強みになります。
“自律した学習者”こそ組織の理想人材
企業で行う学習に関しても、“自律した学習者”が理想的な人材とされます。
なぜなら教育担当者は通常業務と並行しながら、相当な時間を研修準備に費やすことになるため、多くの現場が指示出し・指示待ちの時間的余裕がない状況に陥っているからです。
その点、自律した学習者ならオンライン研修など学習システムを提供するだけで、自発的に取り組んでくれるので、担当者の負担を軽くできます。
自律的学習を重ねてうまく自律型人材を育成できれば、人手不足や予期せぬトラブルにもフレキシブルに対応できるエースになるでしょう。
少数精鋭の組織でもスピードを落とすことなく業績を上げられるはずです。
近年はテレワークなど自分で判断、行動せざるを得ない場面が増えたことも影響して、先駆的な企業ほど人材教育の方法を切り替えているというわけです。
【3ステップ】社員を自律的に育成する具体的な方法
人材は経営資源の1つです。経営戦略に結びつけて、成果を出すための人材戦略を実行しなければなりません。
ステップ1:自社に必要な“自律型人材”を定義
社員が目指す理想像を共有するために、自社に必要な“自律型人材”を具体的に定義してください。経営戦略を再確認し、戦略に沿ってどんな人材が求められるか、特徴をピックアップしましょう。
育成目標が漠然としていると、成果も確認できません。社内に理想的な人材がいる場合、その社員のスキルや行動パターンをデータ化して共有するのもおすすめです。
ステップ2:人材戦略の推進を宣言
人材戦略として社員を自律的に育成するなら、会社としての方針を宣言・周知する必要があります。指示待ち人間の従順さを求める上司は、自律型人材に否定的な感情を抱くかもしれません。
とくに日本は「出る杭は打たれる」ということわざがあるほど、職場で主体性を発揮しにくい土壌があります。
社員一丸となって同じ価値観を共有しないと、表面的なスローガンで終わってしまう確率が高くなるので要注意です。
ステップ3:自律学習の支援体制を整備
社員の自律学習を支援する現実的なアクションとして、企業は学習環境を整備する必要があります。
自発的な学習の推進といっても、「各自で勝手に勉強してください」という態度では、人事戦略の一環にはなりません。
自由に参加できる外部セミナーやワークショップの場を設けたり、オンライン研修システムを導入したり、定期的な学習機会の提供が不可欠です。
オンラインによる自律学習を成功させる3つのポイント
自律学習の具体的手法として、オンライン研修システムを導入するのが一般的な選択肢になっています。ただし学習機会を提供しても思うように学んでくれない失敗パターンも・・・。
個人任せはNG!企業が主導しないリスク
企業主導で自律学習を推進するために、管理機能が充実したシステムを選ぶことが重要です。システムを導入しても、学習を個人の裁量に任せてしまうとモチベーションによる差が生まれてしまいます。
また、いくら社員が意欲的に学んでくれても、戦略に沿わない学びを無秩序に進めるだけでは人事戦略に結びつきません。
最悪の場合、転職や趣味に活用されてしまうおそれもあります。
企業が大金を投じて研修システムを導入するのは、あくまでも業務改革、人材育成という大きな目的があるからです。
学びの履歴がわかるシステムで、学習の進捗状況を管理者がスムーズに管理できるサービスなら安心です。
ダメな学習教材に共通する“2つの不足”
実践性が不足した学習教材は、現場での効果を感じにくいかもしれません。もちろん、企業内大学をつくって運営できる企業は限られています。
コストをかけずに学習機会を提供するためには、実務に結びつく研修が充実したオンライン研修システムがおすすめです。
汎用的な内容に加え、実践環境に組み込める教材を追加できるかどうか見極めてください。
また、コンテンツの数が不足している研修サービスも、自律学習向けの学習教材として頼れません。
自律型人材を育てるための学習は、継続的に行うものです。新人から上層部まで立場や課題に合わせたラインナップが十分に揃っているサービス、階層別に学べるサービスを選びましょう。
一方通行の自律学習が抱える課題
オンラインの学習スタイルはどうしても受身型になりがちなので、一方通行の自律学習にならないよう配慮したいところです。
受身の学習オンリーでは、飽きてしまう側面があること、能動的に学ぶ機会が欠如してしまうことが問題です。
講師から受講者へ一方通行で教える研修も大切ですが、双方向でやり取りすることでより実践的な感覚を身につけられる研修もあります。
オンラインでもグループワークやロールプレイを取り入れた研修システムなら、実践的な学びが可能です。講師と受講者が双方向でやり取りできるシステムかどうか、チェックしましょう。
自律学習に最適な【サイバックスUniv.】オンライン研修
「サイバックスUniv.」は月600円/人~で利用できる、受け放題のオンライン研修サービスです。社員を自律的に育成する具体的手法を探している企業にとって、ベストな選択肢になるでしょう。
企業主導の自律学習!管理者機能を整備
管理者機能「社員研修ポータル」が搭載されているので、企業主導で自律学習を進められます。
受講者ごとに受講必須のオンライン研修、受講期間、順番などを設定可能で、だれが・いつ・どのeラーニングを受講したのか、進捗の確認・管理をシステム上で一元管理できます。
研修担当者も、導入後すぐに研修準備の負担が減ったことを実感するのではないでしょうか。1人1人のデータを“見える化”することは、経営戦略に沿った人事配置にも役立ちます。
また、前のコンテンツをクリアしない限り次に進めないようセーブすることも可能なので、オンライン学習のネックである“さぼり”にも目を光らせることができます。
オンライン×リアル!ハイブリッド環境の構築
研修の数は約5,000コースと十分な量が揃っているので、全社員の長期的な自律学習を包括的にサポートできます。
しかも個人ワークやケーススタディを通して学習するセミナースタイルに加え、講師と受講者がコミュニケーションを取りながら学べるゼミスタイルの研修も選べます。
グループワークやロールプレイなど実践的な研修を受けられるのは、旧式のオンライン研修にはない魅力です。講師派遣のオプションサービスもあるので、必要に応じて対面研修も追加できます。
サイバックスUniv.なら、オンラインとリアルのそれぞれのメリットを取り入れた、ハイブリッドな学習環境を構築可能です。
自社に必要な人材は?オリジナルeラーニング機能を搭載
自社オリジナルの研修をeラーニング化する有料サービスを利用すれば、より現場で活かせる自律学習の場を提供できます。
音声や動画、テスト問題を組み込んだり、過去に行った集合研修や講義をビデオ収録したりできるので、会社にとって必要な理想像を具体的な研修項目に落とし込めます。
「普遍的なコンテンツ+業務に直結するコンテンツ」のプログラムで、基本から応用まで踏まえた自律学習を実行できます。
ちなみに、諸々の登録手続きを代行するサービスも利用できるので「運用に自信がない」、「忙しくて時間を割けない」なんて研修担当者も安心です。
>>社内の研修資料をLMSへ搭載可能なオリジナルeラーニングサービス

コラム執筆者

「サイバックスUniv.」会費制サービスは、eラーニングと公開研修あわせて約5000コースが定額で受け放題となるサービスです。1998年4月より「企業の未来は人材が創る、伸びる人材が企業を創る」をコンセプトに、ITを取り入れた新しい教育スタイルを提供しております。幅広い研修ラインアップをご用意しており、業種や職種を問わず、現在3,000社以上のお客様にご利用いただいております。