DX研修とは?目的・内容・効果をわかりやすく解説【社印育成の基礎】
2023年07月28日

DX研修とは、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するために、社員のITリテラシー・デジタルスキル・マインドセットを育成する教育プログラムです。
「DX研修を導入したいが何から始めればいいかわからない」「研修の目的・内容・効果を整理したい」このような悩みを持つ担当者に向けて、DX研修の基礎から実践的な進め方までわかりやすく解説します。
DX研修の目的をハッキリさせよう
DX研修とは、社員がデジタル技術を業務やビジネスモデルの変革に活用できるよう 育成するための研修プログラムです。単なるITツールの操作研修とは異なり、 DXの概念理解・マインドセット変革・人材育成まで幅広く含まれます。
| 比較項目 | DX研修 | 一般IT研修 |
|---|---|---|
| 目的 | ビジネスモデル変革・組織変革 | ツール操作スキルの習得 |
| 対象者 | 全社員〜経営層まで | 主にIT担当者・エンジニア |
| 学習内容 | DX戦略・マインドセット・デジタル技術 | 特定ソフト・システム操作 |
| 期待効果 | 組織全体のDX推進力向上 | 個人の業務効率化 |
| 研修期間 | 中〜長期(継続的) | 短期集中型が多い |
企業のDX推進は研修が不可避
DX推進の動きは経済産業省も後押ししているため、避けられない状況です。DXへの取り組む部署、企業が79.2%を記録したアメリカに比べ、日本では55.8%にとどまりました。(情報処理推進機構2021年7~8月に実施した調査結果より)
いまだにDXに取り組んでいない国内企業は33.9%です。しかしながら、政府がDX化の推進を打ち出してからたった数年しか経っていないことを考えると、全体のスピーディーな変化を実感するのではないでしょうか。
これから先は「取り組む意向がない」と無視できない状況に追い込まれることが予想されます。タイミングを逃さずDX化に取り組むことでライバル企業より一歩前進しましょう。
現時点でDXに取り組めていない企業には、DX人材の不足問題があるようです。社内にDX人材がいなくても、研修を受けることで足りないものを補えます。
デジタル人材は研修で育成できる
DX研修を実施する目的の1つは、デジタル人材の育成です。社員をあらたに採用するのは採用コストも手間がかかります。デジタル人材を採用しても、業務内容を覚えてもらうために研修を実施しなければなりません。
業務を熟知した社員にDX研修を実施した方がコストもかからず、DX化実現の近道です。デジタルツールを導入し、ツールを使いこなすスキルを教え込めば、DX化が進み作業効率も上がるでしょう。
デジタル人材のレベルにも差がありますが、全社員が一定レベルまでITリテラシーを高めなくてはいけません。ITリテラシーは、IT(情報通信技術)に関する理解やツールを操作する能力です。
紙ベースのアナログな“報連相”にこだわる上司がいたら、いくらDX研修を実施しても現場は混乱してしまいます。操作のエキスパートを育成すると同時に、社員全体のITリテラシーを高めるためにもDX研修を実施する意義があります。
デジタルの活用×ビジネスモデルの変革
DX研修を実施するもう1つの目的は、意識改革です。デジタルに関する知識やスキルを習得すると同時に、意識を切り替えてもらうための対策になります。
DX化は会社全体で取り組まなくてはいけない課題です。社員1人1人がDX時代の到達を認識し、新しいビジネスモデルを創出する時期に来ていることを理解しなければいけません。
いくら高額の費用をかけてITツールを導入しても、現場の足並みが揃わなければ業務効率化も部分的にしか進みません。古い体制の会社だと、肝心な上層部のDX化が追いつかず、設備投資の金額で揉めることも珍しくないようです。
事業間の温度差も、DX化が失敗する典型的な原因になります。会社全体のマインドセットのためにも、DX研修を全員に実施しないと実現はむずかしいでしょう。
DX研修ではどんなことを学ぶの?
DXの基礎を学習(デジタルトランスフォーメーションとは何か)
DX研修はDXがどこまで進んでいるのか、状況によって研修のレベルを選びましょう。初級段階にあるなら、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何かという基礎的なことから学びます。
企業や部署によっては、DXという用語自体、きちんと説明できない社員もまだ多いのが現状です。DXがわからなければ、積極的になりようがありません。現場で働く社員から中間管理職、経営層に至るまで、全社員がDXについて学び、考えや意識を浸透させましょう。
また、研修では企業によってカスタマイズされた内容を学習すると効果的です。経営戦略にどうデジタル技術を組み込んでいくのか、DXに求めるものは企業によってちがうからです。
デジタル技術のレベルの高さ、ITリテラシーの程度も企業によって差があるため、足りない領域を強化できる研修を実施しましょう。
すでにデジタル化の実績がある企業なら、実績を踏まえた上で内容をブラッシュアップする研修を選ばないとただの復習になってしまいます。
社員のITリテラシーにばらつきがある場合、習熟度に合わせた研修を受けられるよう調整します。
人材育成研修(DX人材の育成)
DX研修はDX化のためのマインドセットだけではなく、DX人材を育成するためのプログラムも実施します。DX人材の育成といっても、目指すのはITシステムやAIを活用できるデータサイエンティストだけではありません。
業務内容を把握した上で、ITでなにができるのか考え、新しいビジネスモデルを考案できるトップ人材の育成も不可欠です。
DXの推進は一大プロジェクトになるので、経営改革の担当責任者になれる人材も育てる必要があります。部署間も連携しなければならないので、社内調整をスムーズに行う能力も欠かせません。
業務に精通した社員からリーダーの候補者を選び、トップ人材のための研修実施も課題の1つです。
DX研修を身に付けるために大事なポイント
スキルに合った階層別の研修がベスト
DX研修を“時間とコストのムダ”にしないためには、研修を全社員に実施しなければなりません。社員のスキル、理解度には差があるため、階層別にプログラムを選べる研修サービスを活用しましょう。
人材育成メインのDX研修を実施するときも、ITエンジニアのためのプログラムなのか、DX推進のリーダー層を育てるためのプログラムなのか、課題をはっきり見極めてください。
実務と並行できる研修方法を選ぼう
DX研修の具体的なプログラムは多岐にわたります。実務と並行してDXを推進するためにも、オンライン研修が便利です。
課題・階層別に受けられる多彩なプログラムを用意している研修サービスなら、時間に縛られず各々が研修を受講できます。
オンライン研修はまさにDX時代の研修方法で、時間を有効活用して学習を進めることが可能です。集団研修では、1回きりの受講になりがちで知識とスキルが定着しにくい側面があります。
質疑応答の時間が慌ただしくなるため、「質問しにくい」と感じるケースもあるようです。オンライン研修は質問などもメールやチャットで気軽にできます。繰り返し受講できるスタイルのものも多く、なにかとメリットが多くなります。
関連コラム:リスキリングとは?DX時代に必要な導入方法や事例などを解説
【FAQ】DX研修に関するよくある質問
Q. DX研修とはどのようなものですか?
A. DX研修とは、社員がデジタル技術を活用してビジネスを変革できるよう 育成する教育プログラムです。ITリテラシー向上から戦略立案まで、 階層に応じた多様なカリキュラムが含まれます。
Q. DX研修はどのくらいの費用がかかりますか?
A. 研修の形式や規模によって異なりますが、eラーニング型は月額数千円〜 数万円、集合研修・外部講師型は1人あたり数万円〜十数万円が一般的です。
Q. DX研修の効果はどのくらいで出ますか?
A. マインドセット変革は3〜6ヶ月、業務効率化などの定量的な効果は 6〜12ヶ月を目安に計測するケースが多いです。
Q. DX研修が「意味ない」と言われる理由は何ですか?
A. 研修内容が現場の業務と結びついていない、経営層のコミットが 不足している、研修後のフォローがないなどが主な原因です。 目的と成果指標を明確にした設計が重要です。
Q. 小規模企業でもDX研修は必要ですか?
A. 必要です。むしろ中小企業こそ、限られた人材でDXを進めるために 全社員のITリテラシー向上が競争力の差別化に直結します。
Q. 社内でDX研修を実施するのと外部サービスを使うのでは どちらがいいですか?
A. 専門知識・最新情報の提供という点では外部サービスが優れています。 ただし、自社業務への応用は社内担当者が並走することが効果的です。 両者を組み合わせたハイブリッド型が推奨されます。
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コラム執筆者
「サイバックスUniv.」会費制サービスは、eラーニングと公開研修あわせて約5000コースが定額で受け放題となるサービスです。1998年4月より「企業の未来は人材が創る、伸びる人材が企業を創る」をコンセプトに、ITを取り入れた新しい教育スタイルを提供しております。幅広い研修ラインアップをご用意しており、業種や職種を問わず、現在3,000社以上のお客様にご利用いただいております。
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