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組織の生産性調査結果から見る!リモートワークでマネジメントがうまくいかない組織・チームでは何が起きているのか?

2021年08月06日

2020年4月7日、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、初めて緊急事態宣言が発令されました。

 

その日を境に、まさしく世界が変わりました。

 

私の仕事である大学の授業や企業研修はすべてオンラインに替わり、
その後1年間生身の人間を前に話すことがなくなりました。

皆さんの働き方も大きく変化した1年4か月だったと思います。

 

リモートワークで皆さんの生産性はどう変化しましたか?
所属する組織の生産性はいかがですか?いくつかの調査結果を紹介したいと思います。

 

まずは、アドビ社の調査によるリモートワーク開始直後の日米比較です(n=日本1,000、米国1,004)。日本人ビジネスパーソンの43%が「生産性が下がった」と回答、
「生産性が上がった」の21%を大きく上回っています。

 

一方、米国では「下がった」と回答したのは23%で、「上がった」は32%です。
日本の「生産性が下がった」割合は、米国に比べ20ポイントも上回っています。

 

続いて、2021年のパーソル総合研究所の調査(n=2,589)です。
出社時の生産性を100とすると、約65%の方がリモートワーク時の生産性を100未満と
回答し、その平均値は84.1となっています。主観的生産性が16%低下したということです。

 

私は企業研修で多くの管理職の方と接していますが、ご自身が率いる組織の生産性は
下がったと捉えている方が多いです。その声を代弁すると以下のようになります。

 

・自分個人の生産性はともかく、課(組織)全体の生産性は下がっている。
・部下はリモートワークに総じて満足しているが、管理職は素直に喜べない。

 

では、なぜ生産性が下がるのか?なぜ管理職は素直に喜べないのか?リモートワークの機能不全は以下3つの要因に整理することができます。

 

  • 状況が見えない

部下が目の前にいない、何をしているのかわからない、どんな状況かわからない

 

  • コミュニケーションに時間差・不足が生じる

目の前にいないのですぐ反応がなく、かつ、内容の質・量に不足が生じる

 

  • 感情・思いが伝わらない

PCの画角では、非言語情報が伝わりづらい

 

この状況に対して、管理職の方々は様々な工夫をされています。
また、ネットを見ればいろいろなコツが載っています。

前向きな管理職はリモートワークがうまくいくための施策として、
以下4つのことに取り組まれているようです。

 

1.目標、役割、行動計画、進捗状況を可視化し、メンバーで共有する
2.権限移譲を進め、部下に任せる
3.部下との定期的な面談を設定し、報連相を密におこなう
4.雑談する時間を設定し、コミュニケーションに工夫をする

 

しかし、実施当初はともかく、うまく続いているようには見えません。なぜでしょうか?

実際のリモートワーク下のマネジメントは二極化しています。

 

一つは、前向きな動機を持ちながらもきっちりとやりすぎてしまい、結果として
コントロールを強めてしまっている「ギチギチ管理型」。

 

前述の4つの項目はいずれも有益な行動です。
しかし、何かが「足りていない」ため、きちんと進めていこうとすると部下は
疲弊していきます。良かれと思い実施した施策が業務の負担になってしまっているのです。

 

例えば、「雑談タイム」を定期的に設定した場合、最初はメンバーが集まってきますが、徐々に参加者が減っていきます。
決して悪い取り組みではありませんが、定期的に時間を決めて公式に雑談にしようとする
ことにやや窮屈さを感じます。

 

もう一方はその真逆、「グダグダ放任型」。組織・部下をまったくコントロールできて
いないグダグダなマネジメントになっているタイプです。

 

部下が目の前にいないため、コミュニケーションがうまくいっていない状況に上司が
気づくことができません。その結果、個人の裁量に任せようとする上司の意図とは裏腹に、
部下は疲弊していきます。上司がリモートワークのうまくいかない原因や「足りないもの」に気付かず、業務がうまく回らないのをそのまま放置してしまっている状態です。

 

これらのケースで「足りないもの」とは何なのでしょうか?

 

それは「心理的安全」なのではないでしょうか。

 

「心理的安全」とは、Googleの「最高のチームを作る要因は何か」を明らかにする5年に
わたるプロジェクトの成果です。2016年2月にC・デュヒッグが発表したことがきっかけ
となり、注目を浴びている概念です。心理的に安全でなければ、どんな優秀な人間を集めてきても十分な成果をあげることはできないと明らかにしています。

 

リモートワークでチームが機能するためには、その土台となる「心理的安全」を意図して
作っていく必要があると言えます。

 

2021年8月27日に開催するセミナーでは、この「心理的安全」をテーマに

1)リモートワークでチームが機能するためには何をすればよいのか?
2)その土台となる心理的安全をどう作っていけばよいのか?

について解説していきたいと思います。

 

参考資料

  • 日本生産性本部「第5回働く人の意識に関する調査」2021年4月
  • パーソル総合研究所「第四回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」2021年1月

アドビ「COVID-19禍における生産性と在宅勤務に関する調査」2020年6月

このコラムの執筆者が登壇するセミナーはこちら

『リモートワークでできる!「心理的安全」の作り方』
日程:2021年8月27日(火) 15:00 ~ 17:00
セミナーのお申込みはこちら

コラム執筆者

長谷川岳雄
長谷川岳雄

株式会社みらいへ代表取締役

 

明星大学 特任教授1991年早稲田大学商学部卒業、2004年早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際経営学専攻修了。
経営学修士(MBA)、キャリアコンサルタント(国家資格)、MBTI認定ユーザー

 

1991年オリックス株式会社入社。法人金融サービス部門の営業に従事。その後、大学院修士課程を経て、人事部にて勤務。新卒採用、研修の企画・運営、人事制度・評価報酬制度の企画・運営を担当する部署の責任者を歴任。2013年に独立し、(株)みらいへ設立。大学教員・企業研修講師として活動。三重大学特任教授を経て、現在は明星大学経営学部特任教授。専門は、キャリア開発とリーダーシップ。

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