パワーハラスメントの言葉、内容の理解を深めましょう!
大企業は今年の6月1日から義務となります。(中小企業は令和4年4月1日)

2020年03月25日

1月の後半にはじめて新潟県村上市、胎内市に行ってきました。この季節の新潟ですから雪が沢山積もっているのだろうと予想していたのですが、今年は暖冬で全く雪がなく(誇張した表現ではなく、雪が積もっていないのです。)、穏やかな日本海ときれいな青空で早くも春を感じました。おかげで車での移動はスムーズで良かったのですが雪景色が見られなかったのは少々心残りでした。

さて、今回のテーマは「パワーハラスメント」です。
私の事務所でも経営者から相談(ぼやき?)があります。例えば、「◯◯のようなことを言ったらパワハラって言われますよね」「最近はすぐにパワハラとか言われるからなかなか冗談も言えないよ」「強く言ったら全部パワハラなの?」などという内容です。パワハラという言葉が強すぎてしまってコミュニケーションが取りづらくなっているように感じます。この「ハラスメント」という言葉自体が内容を理解しにくくしていると思うのです。 ハラスメントを辞書で調べると、ハラスメント【harassment】 人を悩ますこと。優越した地位や立場を利用した嫌がらせ。「セクシャル‐―」(広辞苑)と記載されております。危険なことをしていて「危ないじゃないか!」と注意したり何回も規則(ルール)を守らない労働者を叱るのは、嫌がらせではありません。必要に応じて注意する、叱るということは安全配慮義務を遂行するための会社の責任であり、業務の一環といえます。しかし、強い言葉を使ったことによって相手が怖いと感じ「パワハラだ!」と言われることもあるでしょう。パワハラについての理解に差があることから、このような捉え方の違いを生じさせているのかもしれません。

まずは使用者、労働者ともにこのパワーハラスメントの言葉、内容の理解を深めることで個人の解釈等に齟齬が生じることをなくしていくことが必要だと思います。まずは、令和2年1月15日に公示されたパワーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等について定めた指針を紐解いていきましょう。

パワーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等について定めた指針

パワーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等について定めた指針の全文等は下記URLで確認していただくとして、今回は特に重要なポイントだけをご紹介したいと思います。

https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000595059.pdf

職場におけるパワーハラスメントの要素

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
職場におけるパワーハラスメントは、職場において行われる
① 優越的な関係を背景とした言動であって
② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③ 労働者の就業環境が害されるものであり、
①から③までの要素を全て満たすものをいう。 なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しない。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

この3つの要素はとても重要です。指針内に3つの言葉の定義が記載されているのでしっかり理解しておきましょう。また、後段で記載されている「なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しない。」により、ある程度の業務指示や指導はパワーハラスメントには該当しないと改めて確認されています。ここは使用者、労働者ともに十分に理解しておく必要があります。

職場におけるパワーハラスメントの代表的な言動の類型

職場におけるパワーハラスメントの言動の類型が6つ列挙されており、それぞれに該当する例、該当しない例の記載があります。厚生労働省が運営している「あかるい職場応援団」でもわかりやすく解説しているのでこちらも活用してみましょう。

https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/foundation/pawahara-six-types/

事業主の責務、労働者の責務

使用者(事業主)が実際に何をしなければならないのかが記載されております。また労働者の責務として、パワーハラスメント問題に対する関心と理解を深めること、他の労働者の言動に注意を払うこと、事業主の講ずる措置に協力することが規定されております。使用者、労働者がともに学び、言動の捉え方の差をできるだけ少なくしていくことが重要と考えます。

その他諸々な措置が必要ですので施行までの約3ヶ月間で当該指針を理解し、対策を準備していきましょう。

コラム執筆者

波多野 淳

波多野 淳 所属企業 社会保険労務士法人エンチカ

略歴 2003~2013 大手人材派遣会社(東証一部上場)にて、人事管理、人事制度構築、行政対応、労働組合対応、M&A後の子会社整備、リストラクチャリング、新規事業開発、社会保険手続き・給与計算及び訴訟対応など人事労務・法務の業務に携わる
2014 社会保険労務士 波多野事務所 設立
2017 社会保険労務士法人エンチカ 設立 代表社員就任

資格 2005 社会保険労務士試験 合格
2008 第二種衛生管理者試験 合格
2015 紛争解決手続代理業務試験 合格 特定社会保険労務士 付記
2018 GCDF-Japan キャリアカウンセラー試験 合格
2019 国家資格キャリアコンサルタント試験 合格

審査実績 2014~2015 公益財団法人板橋区産業振興公社 働きがいのある会社賞 審査員
2014〜 厚生労働省関連 優良認定事業 審査員
2016〜 板橋区 いたばしgood balance会社賞 審査員

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