36協定新ルール 労基法運用Q&A

2019年01月23日

2019年4月労基法改正に伴う36協定の新ルール!

人材ビジネス業界を取り巻く関係法令が目まぐるしく変化しています。
働き方改革の推進を背景に、今回の労働基準法の改正は「時間外労働の上限規制」を導入、2019年の4月以降、大手企業は36協定届の様式が変更しなければなりません。36協定届は通常、有効期限が「一年間」に定められていることがほとんどで、多くの事業所で年に1度、再度締結しなければならない労使協定のことです。次回の届出時には新様式で対応となる会社も多いと思います。今回は36協定関連の中で皆様からに問合わせが多かった質問をご紹介します。

36協定の再締結

Q 2019年4月は大企業、2020年4月は中小企業の順序で各社は36協定の再締結をしなければならないと聞いています。弊社は中小規模なのでまだ猶予時間はあるのでしょうか?
派遣スタッフにはいつ説明したらよいでしょうか。

A 2019年4月の時点で派遣先が大手企業であれば、派遣先の適応関係に応じて、36協定を適用してください。派遣スタッフにはすみやかにメールや書面にして周知してください。

2018年12月17日の時点の厚生労働省労働基準局労働政策課労働条件改善確保対策室の見解を参考にしてください。

労働基準法の改正に伴い新様式で再度締結することが必要!
  • 派遣元の企業規模にかかわらず派遣労働者については、派遣先の属性で36協定が適用されます。
  • 派遣先が大企業であれば、2019年4月1日から改正後の労基法第36条が適用になるため、36協定は新様式第9号を使用してください。
  • 派遣先が大企業で特別条項を必要とする場合は、36協定は新様式第9号の2を使用してください。
  • 派遣先が適用猶予の事業(新製品開発、建設の事業、自動車運転の事業など)であれば、36協定は新様式9号の4を使用してください。

それぞれ書き方が従前のものと少しずつ異なりますので、厚生労働省のホームページの記入サンプルなどを参考にしながら、手続きを進めてください。

時間外労働の上限規制

Q 結局、「時間外労働の上限規制」の導入によって何が変わるのでしょうか? 人材派遣会社は何を注意しなければいけないのでしょうか?

A 36協定は一般条項と特別条項に分かれていて、従来、企業は特別条項付36協定さえ締結してしまえば、実態として時間外労働に関わる上限はないものとされてきました。しかしながら、「時間外労働の上限規制」の導入を受け、今後、企業は時間外労働に対する考え方を一新しなければなりません。

ここがポイント!
現行の時間外限度基準告示にとどまる上限規制を法律に格上げして、違反する企業には罰則を適用することで、強制力が高める。
臨時的、特別な事由があり労使が合意した場合でも、上回ることのできない上限を設定し、過重労働による健康障害防止を徹底する。

これら2つのポイントから改正されることとなった「時間外労働の上限規制」の概要について、人材派遣会社は今一度社内共有することをお勧めします。「時間外労働の上限規制」の概要について、今一度振り返っておくことにしましょう。

  • 原則として、月45時間、かつ、年360時間とし、違反には罰則を課す(特例は除外)
  • 臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても、上回ることができない時間外労働時間を年720時間(=月平均60時間)とする
  • 年720時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限上回ることのできない上限を下記の通り設ける
  • 2箇月、3箇月、4箇月、5箇月、6箇月の平均で、いずれにおいても、休日労働を含んで「80時間以内」とする
  • 単月では、休日労働を含んで「100時間未満」とする
  • 上記の特例の適用は、年半分を上回らないよう、「年6回」を上限とする

まとめ

人材派遣会社が「この現場、何ヵ月か36協定で届け出た時間数を上回る時間外労働をさせてしまった」と後になって気付いても、もはや何ともなりません。
前述のように、今後、罰則付きの時間外労働上限規制が導入されることを受け、人材派遣会社に限らず派遣先企業もこれまで以上に派遣スタッフの勤怠管理の徹底を図る必要があります。働き方改革の一環として、今一度、勤怠管理の方法を見直し「勤怠時間の計上漏れ」がないかチェックしてみることをお勧めします。(派遣スタッフの就業前の掃除の有無、制服に着替える時間など)

【注釈】

●36協定
正式には「時間外・休日労働に関する協定届」。 労働基準法第36条が根拠になっていることから、一般的に「36協定」という名称で呼ばれています。

●労働基準法第36条抜粋
「労働者は法定労働時間(1日8時間1週40時間)を超えて労働させる場合や、休日労働をさせる場合には、あらかじめ労働組合と使用者で書面による協定を締結しなければならない」

●特別条項について
上限時間数の基準を守ろうと思っても、職種や業種によっては、著しい繁忙期があったり、緊急対応をしなければならないことがあったり基準を守り切れない場合にこの「特別条項」で対応します。

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