第2回『対象者にとって大切なのは「役割理解」、上司にとって必要なのは「フィードバックスキル」』

前回のコラムで、次世代リーダーの育成をひとことで言うと「手放して任せる」だとお伝えしました。今回は「手放す」をもう少し掘り下げてみようと思います。
「手放す」ためには、最低2人の人がいます。「手放す」人と「受け取る」人です。
その双方に欠かせないことをお伝えしましょう。

「次世代リーダー育成」において育成する側に必要なスキル

まず、「手放す」人です、これは受け取る人の上司であることがほとんどだと思います。
たぶん部下の中でも仕事が優秀なだけでなく、人柄も良く、チームに欠かせない人が候補者になると思います。どんなに優秀な人でも、初めての仕事は戸惑いますし、不安なものです。
一方上司は、「手放す」からには、自分と同じクオリティで仕事をしてもらいたいと思うでしょう。
そのために必要なものは、「フィードバックスキル」です。仕事をやらせてみる過程で、上司は部下を十分に観察し、必要な時に必要なチェックと、アドバイスをします。その助言を得て、部下は徐々に仕事を自分のものにして行きます。その成功の秘訣が、フィードバックです。
部下が自分の仕事ぶりや行動を振り返り、自分で自分の行動に気づき、自分から行動変容をして行くために、フィードバックスキルが必要なのです。

「次世代リーダー育成」においてリーダー候補者に必要な心構え

次に「受け取る」人が必要なこと、それは「役割理解」です。「一人分の仕事を担当していながら、何故上司の仕事まで引き受けなくてはならないのか?」、「皆より明らかに自分の仕事量が多いにも関わらず、高い質を求められる。」と受け取る仕事に対して疑問を持っていると、十分な「受け取り」ができません。「受け取る」人が次期リーダーの期待がかけられていることを理解し、役割を身につけることが必要です。

今回は、次世代リーダーを育成する人に必要なスキルと、受け取る人に必要な心構えをご紹介しました。
特に「手放す」側のフィードバックスキルは、一朝一夕で身につくものではありません、繰り返し練習をしながら時間をかけて身に着けて行きましょう。
次回は、次世代リーダーを育成する上で最も大切なことをお伝えいたします。

納冨 洋子(のうとみようこ)

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