第1回『次世代育成をひとことで言うと・・・』

人事関係の様々なセミナーや講演会、勉強会、毎日皆様のところへご案内メールがたくさん送られてきていると思います。
その中で、今年に入って「次世代育成」という言葉を頻繁に見かけるようになったと思いませんか?コンサルティング会社、研修会社、はたまた人事システムの会社も、次世代リーダーの育成というタイトルで様々な施策をたてています。
いわば今、最もホットな話題、どの会社も注目している話題、多くの会社が導入を検討している話題なのかもしれません。

「次世代リーダー育成」の重要性

それにしても、次世代リーダーの育成とは、具体的にどのようなことなのでしょうか?
「わが社を担う人材を育成する」・・・実際に忙しい仕事をしている中で、どうやって次のリーダーになれる人を見つけて、どうやって育成して行けば良いのでしょうか?現社長の薫陶を受けて、やり手リーダーのコピーを作ればよいのか?
新規事業をけん引できる、現リーダーとは全く異なるタイプを育てれば良いのか?
誰が育てるのか?どうやって育てるのか?社内に人材がいなかったらどうするのか?
次々と疑問が湧いてきますね。

厳しいことをいきなり書いてしまいますが、次世代リーダーの育成を整備していない会社は、それが50人の会社でも5万人の会社も、いますぐ始めても遅いくらいだと思います。
例えば、もしあなたの会社が、今年社長が交代したばかりであっても、次の社長のことを考えなければいけないのです。
更に、2代先、3代先の社長のことを考えなければならないのです。
もちろん、部長・課長職の方でも同じことが言えます。
なぜ、そこまで考えておかないとならないのか・・・。それは、育成には時間がかかるからです。
仕事をさせながら、様々な新しい経験を積ませて、候補となる人を、会社全体で育成しなければならないからです。育成する人とされる人とでは、育った環境も時代も違います。多様化が進み、企業を取り巻く環境の変化の激しい昨今では、育成する人の体験は、残念ながらすでに役にたたないからです。

「次世代リーダー育成」を始めるために重要なこと

次世代リーダーの育成をまだ取り組んでいない企業のご担当者様は、いますぐ始めなければならないと実感いただけたでしょうか。
では、まず実際には何をすればよいか?ずばり、「手放して任せる」ことです。
育成とは、自身の置かれているポジションの一つ上の仕事を経験させることから始まります。
そのためには、今そのポジションにいる方が自身の仕事を上手に手放して、後継者にやらせてみるのです。
手放すその人も又、上のポジションの仕事の一部を体験するわけです。
そうやって、自社の中で「手放す」連鎖がうまく回って行けば、次世代育成は8割が成功したと言えると思います。もちろん、一方では「手放す」ことは多くの人にとってなかなか難しいことであるのも現実です。
次回は、実際に業務を「手放す」ための心構えについてお伝えいたします。

納冨 洋子(のうとみようこ)

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