「雇い止め」と言われたら?
 ~「派遣3年期限」法改正から3年~

 派遣労働者が同じ職場で働ける期間を最長3年とした改正労働者派遣法が9月末で施行から3年となり、派遣先から「雇い止め」を通告されるケースが出始めているという報道がありました。この法改正はそもそも派遣労働者の正社員化を促進する狙いで3年のリミットとし、人材派遣会社には「雇用安定措置」を義務付けたのです。派遣先企業は3年ごとに別の派遣労働者に入れ替えることを抑止するために改正したはずだったのですが、残念ながら、一部の労働組合には多くの「雇い止め」に関する相談が寄せられているといい、今後もこうした事態が発生する懸念がゼロではありません。(むしろ増加傾向にあります)
 この改正派遣法を理解していない派遣先の中には安価な労働力として別の派遣労働者と入れ替える企業もまだまだ少なくないのが実情です。派遣スタッフの安定した雇用継続を第一に日頃の派遣スタッフへのさらなる配慮が必要になってきています。

あるベテラン派遣スタッフの相談内容

 「契約更新の月だなと思っていたら突然、派遣会社の担当から『派遣法で決められている3年がきたので』と更新打ち切りと言われた。ここは残業も多くても、同じ現場の社員さんが帰っても、私は率先して協力してきたのに…」。
 東京都内の大手システムベンダーで働く派遣労働者の女性(48)。彼女は10年ほど前から顧客の保守・管理部門でデータ入力などを担当してきた。
 彼女はこの通告で更新することなく契約を終了、幸いにも、現在は転職支援会社のサポートを受け、同じ業界のシステムベンダーで契約社員として活躍しています。

派遣先から雇い止めと言われたら
~3つの確認ポイント~

  • 3者間(派遣先・派遣元・派遣スタッフ)において、30日前に雇い止めの通知がスムーズにされていたか確認。
  • 3者間(派遣先・派遣元・派遣スタッフ)において、派遣契約更新を期待させる発言がれていなかったか確認。
  • 雇い止めが確定した時点で本人から希望があった場合、派遣スタッフに理由証明書を発行する、次の派遣先を紹介するなど、安定した雇用継続を最優先する。
 以上の対応で「雇止めに」に於ける3者間(派遣先・派遣元・派遣スタッフ)の合意形成ができない場合、管轄内の労働基準監督署の窓口や労働分野の得意な弁護士に相談しましょう。

派遣契約中(前も含む)に心掛けること
3つのポイント

  • 派遣スタッフには、無期雇用制度についてできるだけ早い段階で説明を受けさせる。
  • 派遣スタッフには、派遣先には直接雇用の法的義務はないことを理解してもらう。
  • 定期的(できれば2~3ケ月に一度)に派遣スタッフとキャリアプランを相談する機会を設ける。場合によってはキャリアコンサルタントや相談窓口を紹介する。